むーのブログ

徒然に書いていきます。

シャッターアイランドの感想

こんばんは

今日も今日とて眠気に襲われている僕ですが、何とか更新です。

 

 今回は映画を見たのでその映画の感想をば

 

 今日僕が見たのは「シャッターアイランド」デニス・ルイヘン原作の小説をマーティン・スコセッシ監督の元タイタニックでおなじみのレオナルド・ディカプリオ主演で描かれるスリラー、ミステリー映画です。

あらすじ

重篤な精神病を抱える犯罪者たちの療養を目的とする断崖に囲まれた島「シャッターアイランド」に患者の一人が脱走した事件を調べるべく連邦捜査官のテディ(レオナルド・ディカプリオ)は島へ足を踏み入れるが…

 

といった感じの作品なのですがその島にはある重大な秘密が… 

ネタバレ注意なのでまだ見ていなくてこれから見たいぞという方は見終わってからどうぞ。(あと冒頭でアサイラムのネタバレもしてしまっています。ご注意を)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さてこの作品、僕にとっては先入観を捨てずに見ることが難しかった映画となります。というのもこのシャッターアイランドにある病院の医師であり責任者でもあるコーリー医師の役者さんが以前見たアサイラム監禁病棟と顔のない患者たちの医院長と同じ俳優であるベン・キングスレーさんだったのです。役者さんで疑うのはよくないと思いつつも話の流れもありばっちり映画の内容に流される結果となり最後はなるほどと驚いてしまいました。

そんな僕の感想をどうぞ。

 この映画で僕が注目したのはなんといっても些細な描写です。きっとこの一つ一つのシーンに最後を覆すような何かがあるに違いないと思ったのです。その理由は上記のアサイラムがその類で立場は違えど閉鎖的な病棟に部外者が訪れるシチュエーションや医院長のこともあり注目してしまいました。アサイラムでは主人公が医院長だと思っていた人が実は患者で患者によって病院が支配され医師たちが閉じ込められるという話の流れだったのでそっちに引っ張られてしまったのですがこちらもなんとも病院全体が胡散臭い。脱走した患者は実子を三人、湖で溺死させた母親。鍵はかかっていて靴もなくなっていない。場所も職員のいる部屋を通り抜けないと出られないなど協力者がいなくては逃げ出せない。などかなり疑わしい状況証拠ばかりです。よく描かれるような騒いでいるいかれた人たちというよりは僕の学んできた臨床心理の現場に近い表現でした。中でも時代を反映してるなと感じたのはロボトミーです。脳の一部を切除することで感情の抑制が可能といった手術です。実際に脳の機能というのは多くが解明されており例えば「前頭葉は感情の制御や計画的行動をつかさどっている」などです。事故によって頭に鉄の棒が刺さった人物が術後人が変わったようだったなど脳の与える影響は様々です。これが流行ったのは今からすれば大昔、時代を感じました。またこの島の特にコーリー医師の両方は現代的で、薬や手術に頼るのではなく行動や会話などのアプローチで解決するところや、完解を目指しているところなど注目できる点はいくつもありました。このような小さい気付きとなる描写もよい評価の要因なのかもしれません。

 

最後の展開は実は主人公は患者さんでした。といったものでしたが主人公の過去や普段のふるまいも含めて悪人ではないだけに悲しいですね。改めてラストを知って考えてみると、看守や職員の態度や医師について聞いた時の患者の手記に残した「RUN(逃げろ)」や幻覚、やけに攻撃的な医師たちなど合点の行くところも多い。中でも終盤のネズミがわらわらと崖から出てくるシーンなどはまさに幻視のそれだったりなどなるほどと思わされるシーンが数多くあるので結末を知ってから見直すのもいいかもしれません。実際、最後までテディとしての視点で物事を見ていたので灯台の中を見るまでは気が付きませんでした。とてもいい演出だったと思います。また最後の一言も一見また再発しまったととらえることもできるし、すべてを思い出してその上でテディが最初に言っていた犯罪者を人を傷つけた人々をなぜ穏やかに生活させてやるのかという発言に注視して自ら死ぬことも他人に殺させることもかなわないので手術されることを分かったうえで最後歩いて行っているとも考えられますよね。なんとも考えさせられる映画でした。改めて心理学を学んだものとして脳が自己世界の形成を一手に担っていることや脳は騙しやすく病によって変容した認識を元に戻すkぉとの難しさを感じさせられました。またこの映画のラストのほうは見ていた一時間と少しを全部覆す結果であり、主人公の視点で描かれているためあれもこれも病による幻覚と言われると自分の理論的に構築されていると思っていた世界も本当に正しい姿なのかと考えさせられてしまいました。人間は見たいものを見たいように生きる生き物です。錯視などの現象のことだけを言っているのではありません。まさに今見ている世界も多少なりともバイアスがかかっているのです。この主観を捨てた世界を見るすべを僕たちは持ちません。それらを支えている脳が変わってしまったとき僕たちは気が付くことはできるのだろうか。そう思ってしまいます。そんな映画でした。

ご拝読ありがとうございました。あまりないように触れすぎても変になると思いましたがそうでなくてもヘンテコ文ですね。映画を見ることが多いのでたまには感想をこんな風に共有できればなと思います。またTwitterのDMなどからこの映画のこんな感想書いてたけど~なんてどうなのよなんて議論もウェルカムなのでぜひ。見てほしい映画などもよければ。

Twitter→@muumuu_dream

 

明日もまた徒然に…